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2015.04.10

Kindle Paperwhiteは洋書にはとても良い

なんとなく前からモヤモヤと欲しかったのだけど、とうとうKindle Paperwhiteを手に入れた!

というわけで色々いじってみたのでその感想。なお、開封の儀とかは省略します

■どのKindleを買うべきか
2015年4月現在、Kindleのラインナップにはモノクロでe-inkを利用しているKindle/Kindle Paperwhite/Kindle Voyageの3つと、カラー液晶のFireシリーズがある。
e-inkは液晶ではないため目に優しくとても読みやすいが、モノクロであることと、基本的に静止画表示のためのものなので画面切り替えなどに難がある。が、お値段的にもとてもお手頃。ということでモノクロを買うことにした。

Kindle/Kindle Paperwhite/Kindle Voyageの3つは、解像度と内蔵ライトが主な違い。無印Kindleは解像度が低く、これだけ内蔵ライトが無い。Voyageは一番高い(2万円ちょっと)けど、一番解像度が高い。私はその真ん中ということでKindle Paperwhiteを手に入れた。これは解像度もソコソコで、内蔵ライトもあり、お値段も手頃(1万円ほど)という端末。


■良かったところ
・e-inkは確かに目に優しい。液晶でいつも疲れている目が、e-inkでは疲れない。見た目もとても自然で紙に近く、知らない人が見たら中に紙が入っていると間違えてもおかしくない。
・内蔵ライトはムラがちょっとひどいんだけど、夜寝る前に布団の中で読めるのはやっぱり便利。ただしe-inkのディスプレイは、明るいところでライト無しで見るのが一番キレイなので、できればライトは消して明るいところで読むことをおすすめ。
・大きさも実に手頃で、電車の中などでも持ちやすい。片手で簡単に持てるし、フィット感も良い
・Amazonで買った物がすぐにKindleに入るのはやはり便利。このお手軽さはクセになりそう
・英和辞書などの辞書が最初から入っているのにはびっくりした。洋書を読みながら、単語をタッチすればその場で辞書がひけるのはとても便利!


■悪かったところ
これは、残念ながら結構ある……。

まず一番イヤだったのが、日本語フォントが随分と貧弱なこと。

デフォルトでは、明朝体が2つ・ゴシック体が1つの、合計3つのフォントしか用意されていない。しかもこの明朝体は、どちらも結構読みにくくて正直微妙。

この写真だとあまりはっきり分からないかもしれないけど、Kindleは細い線や文字に「弱い」ようで、細い明朝体がとても読みにくい。何度となく、「ヒ、ヒラギノで読みたい……」と思ってしまった。

一方、洋書を読む限りでは、フォントは6つあるしそのどれもが読みやすい。このように日本語と英語の表示で、読みやすさ・見やすさが明らかに違うので、「ああ、やっぱりKindleって、アメリカで作られてアメリカで売られている、そのオマケの日本語版なんだなぁ……」と強く思い知らされてしまった。
そんなわけなので、Kindleを買って、「日本語の書籍がなんか読みづらいなぁ」と思っている方は、一度洋書を読んでみれば素晴らしさが再発見できると思う。

また、Retinaディスプレイに慣れてしまった身としては、やはり解像度の荒さが気になる。まぁKindle Paperwhiteはテキストを読むだけなら十分な解像度があるんだろうけど、それにしてもやはりドットの粗さが見えてしまう……まぁこれはRetinaディスプレイをふだん見ているかどうかによるかな。

それから、これは買う前から分かっていたことだけど、やはり画像切り替えの際の「暗転」が気になる。e-inkではその特性上、画面のリフレッシュのためにいったん黒くする必要があり、ページをめくっていると画面がいったん真っ黒になる。また特に画像は書き換えが多く必要なので、コミックを読んでいるとこのリフレッシュが多く発生する。要するに、Kindle Paperwhiteはテキスト閲覧のみとするべきで、コミック端末としてはおすすめできない。

またPDFも読めるというから入れてみたけど、これは本当にオマケ機能で、字が小さすぎてまともに読めないから使い物にならない。オライリーのPDFを入れてみたけど、やはり読むのはムリだった。「拡大しながら読めばいいじゃん」と思われるかもしれないけど、応答速度が激遅なe-inkの画面で、ピンチアウトで1ページずつ拡大とスクロールを繰り返しながら読むのは絶対無理だった。
またこれに関連して、Kindle版と言いつつページをスキャンだけして売っているような本は、Kindle Paperwhiteでは字が小さすぎて読むことができない。テキスト配信をしている、純粋な電子書籍モノじゃないとダメなので気をつけよう。


■結論
というわけで、Kindle Paperwhiteの結論としては以下の感じ。
・テキストを快適に読むためだけの端末として割り切りましょう。スマホやタブレット代わりになるものではありません
・洋書を読みたい人には、お値段とお手頃さから最高の端末だと思う
・日本語の書籍を読みたい人にも、そこそこオススメ。ただし、いつもRetinaのiPadを見慣れている人には厳しい
・コミックを読みたい人にはおすすめできない。Fireか、iPadを使いましょう
・オライリーなどの、分厚いIT関連の技術書を読みたいと思う人にも向かない(字が小さすぎて無理)。

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