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2007.05.20

自動車絶望工場を読んだ

普段、本の感想は読書日記の方に付けているのだが、ひどく印象的な話があったので紹介しよう。
読んだ本は、鎌田慧: 自動車絶望工場 ある季節工の日記

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あるラインを5人で作業していて、作業量が(A)のようになっているとしよう。灰色部分が作業時間、空白部分が手持ち時間(ムダな時間)であるとする。
20070520toyota
この工場の経営者が、コストカットから人員削減をしようと思う。すると、パターンとしては(B)か(B')のどちらかになる。
実はこの場合、(B)は「良い改善例」で(B')が「悪い改善例」なのだ(良い悪いは、労働者側ではなく経営者側の視点である。念のため)。

*(B')のまましばらくラインを動かすと、各作業者は作業のペースが出来上がってしまい、さらにこのラインに作業行程を追加する時に作業者の心理的抵抗が大きくなる。また、このやり方ではVのクビを切ることはできたが、IVは今後もクビを切れない。
*(B)のようにすると、各作業者からは「IVがヒマだ」ということがはっきり分かる。そのため、このラインに作業工程を追加する際、IVに追加しても作業者達から抵抗されない。また、今後のラインの見直しで作業を減らし、IVのクビを切ることも視野に入れられる。
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いやはや、人間というのは恐ろしいことを考えるもんだねぇ。トヨタ自動車のあの利益は、こういう徹底的な「作業者を人間として見ない」という考えから生じているわけだ。
駄目サラリーマンの私としては、敵がどういう考えで攻めてくるかを、こうして知っておくべきだと痛感したよ。

しっかし、世の中のコンサルタントとかいう種族どもは、経営効率化とか言ってこういうことばっか考えてんだな。いやはや。
自分の仕事が多くの人の不幸を産みだしていることが、恥ずかしくないのかね? 素朴な疑問を持った。

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